情報更新日:2015.02.19
じんかわちょうさんいせき
陣川町3遺跡は,函館新外環状道路(空港道路)の建設工事に伴った試掘調査により,新たに発見されました。遺跡は,函館駅から北東方向に約7km離れた陣川町にあり,陣川右岸の標高90m前後の緩斜面に立地します。調査区は陣川の支流である無名の小河川沿いに位置し,発掘調査では縄文時代後期・晩期に属する遺物が出土しました。
包含層中に焼土2か所が確認されました。
遺物は土器1,238点,石器類237点,計1,475点が出土しています。遺物の内訳は,後期の土器266点,晩期の土器972点,剥片石器22点,剥片及び石核123点,礫石器10点です。
爪形文や刺突文,沈線文などの文様を特徴とする晩期前葉の土器が多く出土しました。ほかに,タガ状の貼付や縄線文が施された後期前葉の土器も出土しています。
石器には石鏃,石錐,ナイフ・スクレイパー類,石ノミ,凹石,敲石,砥石などがあります。
調査区の全景
出土した縄文晩期の土器