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発掘調査|詳細

情報更新日:2013.10.20

函館市豊崎C遺跡 (登載番号 B-01-252)

はこだてしとよさきしーいせき

調査期間
2006年10月14日から2006年11月17日
調査事由
開発事業(道路)
調査地
函館市豊崎町260ほか
調査主体
函館市教育委員会,特定非営利活動法人函館市埋蔵文化財事業団
調査面積
1,800㎡
時期
縄文時代後期前葉

調査の概要

 豊崎C遺跡は,函館市南茅部地域の豊崎町を流れる葡萄川右岸の標高60~70mの海岸段丘上に位置しています。
周辺には,北東約100mの葡萄川対岸に豊崎D遺跡が所在しています。平成18年度は調査対象面積3,300㎡のうち,1,800㎡の調査を実施します。


特徴的な遺構

 18年度の調査で検出された遺構は,竪穴住居跡1軒,土坑11基,炉跡5基,焼土4ヵ所,柱穴状ピット10基,集石遺構1基です。
竪穴住居跡(H-1)の平面形は直径約3.2mのほぼ円形で,柱穴状のピットや石囲炉が検出されました。炉跡は円礫を方形に配置したもので,うち南側の一辺には楕円礫1個が長軸を横に,それ以外は縦に埋め込まれる特殊な構造をしていました。また,炉跡内部には円礫が重ならず,平坦に敷かれていました。床面からは石槍や砥石が出土しましたが,時期が特定できる遺物は出土しませんでした。しかし,住居跡・炉跡の形態などから縄文時代中期後葉の住居跡と考えられます。
土坑は直径約2m,深さ約1mのものが2基検出されました。それ以外では覆土に大型の礫を含むものが検出されました。炉跡は角礫を方形に配した石囲炉で,埋まりきっていない竪穴住居跡や大型土坑の上部や自然地形の窪地を利用して構築されていました。炉跡の構築時期は周囲の出土遺物から後期前葉と考えられます。


主な遺物

 出土した遺物は,土器1,309点,剥片石器46点,礫石器36点など総計1,924点です。
土器では縄文時代後期前葉の天祐寺式・涌元式(わきもとしき)が多く,その他に中期の榎林式(えのきばやししき),後期 澗式(ほっけましき)が少量出土しました。剥片石器では石鏃・石槍・スクレイパーが、礫石器では石斧・たたき石・すり石・石皿・砥石・台石が出土しました。
出土した遺物は,土器1,309点,剥片石器46点,礫石器36点など総計1,924点です。土器では縄文時代後期前葉の天祐寺式・涌元式(わきもとしき)が多く,その他に中期の榎林式(えのきばやししき),後期の澗式(ほっけましき)が少量出土しました。剥片石器では石鏃・石槍・スクレイパーが、礫石器では石斧・たたき石・すり石・石皿・砥石・台石が出土しました。


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